男性が着物や浴衣を楽しむときのノウハウを紹介します!

最近は男性も着物を楽しむことが増えてきましたし、レンタル着物でデートと言う場合はなおさらだと思います。しかし着物に関する情報は女性向けのものが多く、男性用はラフすぎるか本格的すぎるかで適切な情報が少ないです。ここではレンタル着物を借りるようなシチュエーションに合った男性用着物についてのノウハウを紹介します。

レンタル着物を利用する男性が増えてきました

浅草 着物レンタル カップル

レンタル着物の利用層は女性が多いです。インターネットで情報を探しても女性向けの情報のほうが多いと思います。しかし、男性もレンタル着物を利用することが増えてきています。それはやはりデートです。女性が着物や浴衣で華やかに非日常感を楽しんでいるのに、一緒にいる男性が洋服の普段着のままでは釣り合いが取れないですし、SNSに上げるにしてもツーショットできません。レンタルした着物で浅草などの観光地を回るというのはコスプレやテーマパークのようなもので、その世界観に入りきって楽しむものなので、一緒にいる人が普段のままの格好では興ざめしてしまいます。だから、多くのレンタル着物店ではカップルコースが設定されており、メンズ着物もレンタルしています。着物だけではなく履物や小物も貸してくれることや、手ぶらで来訪OKなどは女性と同じです。ただし男性のヘアセットはある店とない店があり、コースに含まれるかオプションかもまちまちです。ウェブで確認したり、予約時に確認するのが良いでしょう。

男性用の着物の選び方

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女性用に比べて男性用の着物の選び方の情報はあまりありません。あっても若い男性の夏祭りで浴衣デートといった情報か、和装男子のような気合の入りまくった着こなし、または正装としての和服です。それはそれで良いのですが、レンタル着物で半日観光というシーンに対しては帯に短し襷に長しという感じがします。
そこでここでは、レンタル着物に状況を絞ったメンズ着物の選び方を解説します。

着物の色は紺かダークカラー

メンズ着物にもけっこう思い切った色使いや柄のものがあります。これはフォーマルな衣装としての女性用着物に一定の需要があり今でも着物の色や柄に関するしきたりや常識が残っているのに対して、男性用の着物は事実上いちど途切れてしまったのであえてそこで着物を着る人は趣味人だからという違いがあるからです。
もしあなたが着物大好きな趣味人ならば、そういった思い切った色や柄の着物を選ぶのも良いと思います。その着こなしはきっと格好いいことでしょう。
しかし、着物を着るのは七五三以来とか、温泉旅館で浴衣を着たぐらいとか、そういった人が粋人向きの着こなしをするのは無謀というものです。無謀だからやってはいけないわけではないのですが、おそらくシチュエーションはデートだろうということを考えると、一緒にいる彼女が少しかわいそうです。男性も着物を楽しんでも良いのですが、やはりここは男性は女性の引き立て役だと思っておいたほうが良いと思います。
そういうことだと、色は一番良いのは紺ということになります。紺でなくともダークカラーが良いでしょう。柄は彼女の着物のチョイスに合わせればよいです。おとなしめのスーツ選びと同じと考えればだいたい想像がつくのではないでしょうか。

浴衣の色や柄は彼女に合わせる

浴衣であっても基本的な考え方は着物と同じなのですが、着物よりももうちょっと遊んでも良いかもしれません。つまり着物の色が紺やダークカラーが良いというのはフォーマルな服装としての範疇に入っていればよいという考え方ですが、浴衣はそもそもがフォーマルな服装ではないので、多少の悪目立ちはOKだと思います。
ただし、あくまで男性は女性の引き立て役ですし、カップルコースでふたりとも浴衣姿なのはペアルックのようなものなので、男性の浴衣は女性の浴衣の傾向に合わせるほうが良いと思います。女性がシックな感じの浴衣なら男性もシックな感じで、女性が派手で元気な感じの浴衣なら男性もそのようにするのが良いでしょう。

レンタル着物を借りるときの服装などの準備

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レンタル着物で貸してもらえるのはメンズの場合は下記になります。

  • 着物又は浴衣
  • 長襦袢(着物時)
  • 巾着袋
  • 雪駄又は下駄
  • 足袋(着物時)

一式貸してもらえるのでその心配はないですが、下着やかばんをどうすればよいかは悩みますよね。

下着

下着については、基本的には女性用と同じですが、男性の場合は下着の透けやブラジャーのシルエットについて考えなくて良いので、あまり神経質になることはありません。ただ襟首からアンダーシャツがのぞくのは格好悪いので、襟首の深いものを用意すると良いでしょう。ですので、Tシャツよりも、アンダーシャツのほうが良いです。襟首の深いタイプを選びましょう。
下半身は夏場汗かきの人でなければ(下着としての)パンツ以外は特に必要がありません。すなわち、夏場にスーツのズボンを直接履いている人はそれと同じで良いです。本当はステテコがあるほうが快適ですが、いまどきステテコを持っている人は中々いないと思います。ステテコはあればベターですが、なくても大丈夫です。

夏場に浴衣を着る場合は、ふだん夏場にYシャツを直接着て問題ない人ならば、上は下着無しで直接着ても良いですが、それだと汗で気持ち悪いという人はアンダーシャツを着たほうが良いでしょう。Yシャツ用のアンダーシャツで良いですが、なるだけ襟首の深いものを選びます。
下は夏場に実はスーツのズボンの下にステテコなどの吸汗性の下着をはいているという人は、それを持参すると良いでしょう。

夏場以外に着物を着る場合は、上は襟首の深いアンダーシャツ、下はステテコがあればベターです。

冬場に着物を着る場合は防寒対策が必要になります。上は襟首の深いアンダーシャツで、寒がりの人は吸汗性よりも防寒性を重視してヒートテックなどを用意したほうが良いです。下は足元がかなり寒いですので、ステテコを用意したほうが良いです。
女性はスカートをはくのですでにこういった足元防寒用の衣類をいろいろ持っているものですが、男性は所持しているという人が少ないと思います。これを機会に買うのならば、襟首の深さ、丈の短さ(袖や裾が出ない)などでいうとユニクロのエアリズムとステテコの評価が高いですので、特に冬に着物を着る人は参考にしてください。

男性の着こなしの例外として、着物の下に洋服の立て襟のシャツを着るというのがあります。和洋折衷スタイルで、明治時代の男性や漫画の絶望先生などのあのスタイルです。これを着ると襟首や袖のことは全く考えなくても良くなります。もしすでにお持ちならば一つ用意しておいても良いでしょう。

かばん

旅行中のかばんはレンタル着物店に預けられるので、ここでは携帯電話や財布やハンカチなどをどうするかです。 着物というとよく袖や懐に小物を入れているイメージがありますが、あまりお薦めはできません。便宜的にそういう使い方はできますが元々がポケットではないので、携帯電話や財布ぐらいのものを入れるとシルエットが崩れたり着崩れたりします。巾着袋をレンタル着物店が貸してくれるので、それを使うと良いでしょう。
しかし、問題はシチュエーションです。おそらくデートですし、女性は持っておかなければならない小物が男性よりも多いです。途中でお土産なども買いたいでしょう。それでも女性は着こなし的にはかばんは巾着袋程度にはしておきたいものです。ですので、男性は巾着袋ではなく大きめのかばんを持って女性の持ち物をフォローするというのがスマートです。
では着物にあうかばんは何かというと、特に和服専門のかばんというのはありません。皮や帆布の大きめのトートバックなどと合わせても不自然ということはありません。リュックサックとか派手な色彩のものは似合いませんが、奇抜なデザインや派手な色や模様ではない大きめのかばんならば無難に収まるでしょう。そこは常識的な判断で良いかと思います。